おしゃれなガーデニングの本や雑誌には、思わず真似したくなるレイアウトがたくさん記載されています。そのまま再現したくなりますが、自分の庭の特徴を掴むことがガーデニングしやすい庭作りの第一歩。庭のデザインはもちろん重要ですが、庭作りにおいてつい見落としがちなポイントをまとめます。
1 庭の微気候と植物の相性
一つの庭にも東西南北の方角や周囲の環境により、微気候の違いが現れます。日向、日陰、半日陰といった区分に加え、いつ、どのくらい日が当たるのか、朝日か西日か、強風が吹くかどうかなどの微妙な違いが植物の成長を左右します。
我が家の花壇は南西の壁際に作りましたが、夏は日差しが厳しく、冬はほとんど日が当たらず、植物には厳しい環境ではあります。ここしかまとまった場所がなかったのですが、数年の間にいくつかの植物は環境に合わずに消えてしまいました。ギボウシは根付きましたが、葉焼けしてしまうので、鉢植えにして半日陰で楽しむことにしました。今は、この場所にも適応できた四季の花が順繰りに咲き乱れるようになりました。日除けにフェンスを建ててみたり、日差しに強く背の高い植物が影を作るように配置を試行錯誤しています。
2 土壌のタイプと水はけ
雨が降るたびにぬかるみができてしまうような水はけの悪い場所では、植物が育ちにくい上に、庭仕事もしにくいものです。土壌の質の問題か、排水がうまくできていないためかを見極め、対策が必要です。土壌が粘土質であれば土壌改良を行うか、土を入れ換えるなどの方法があります。排水の問題であれば、暗渠排水を入れるなどの対策が効果的です。
3 動線の確保
水やりや草取り、花がら摘みなど、ガーデニングは日々のお手入れが大事です。イメージ先行で庭作りをしてしまうと、立水栓が花壇から遠くて水やりしにくい、ボーダー花壇の奥の草取りや花がら摘みがしにくいなどの問題が発生します。どこに立水栓があれば日々の水やりがしやすいか、どこに小道を作れば雨上がりでもぬかるみや泥汚れを気にせずに観賞や作業を楽しめるか、動線をよく考えてレイアウトしていきましょう。
ガーデニングで植物が成長した姿を楽しむには、日々のお手入れをいかに楽しめるかにかかっています。これから庭作りを始める人は、庭仕事を効率よく楽しむことを念頭に、レイアウトを考えてみるとよいでしょう。