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要素を満足しながら自由な発想が必要

住宅を設計する際に、使いやすさを第一に考えると言う人が少なくありません。最近では外構にも従来にはない発想が盛り込まれていることも多いものですが、その使いやすさをユニバーサルデザインに準じたものとするためには、様々なポイントを実現する必要があります。

いろいろなところで定義されているユニバーサルデザインの要素は、具体的な数字が示されているものですが、本来の目的は様々な人々が快適に利用することができることであるため、このポイントを忘れてはなりません。すなわち、ユニバーサルデザインの条件として定義されている様々な数値的な要素を満足しているからといって、全ての人が快適に利用することができるものとはならないことを意識する必要があるのです。

バリアフリーを実現するために段差をなくし、また通路の幅を広くしたり、スロープを設置するなどといった事は一般的によく行われています。これらの庭は表面的にはその条件を満足していると考えられるものですが、だからといって必ずしも多くの人に使いやすいと考えられるものにはならないこともあるため注意が必要です。

例えば、様々な要素を十分に満足し、表面的にはユニバーサルデザインの条件を満たしていると思われる庭であっても、様々な草木が成長した場合にその様相を変化させてしまい、将来的に問題となる箇所が生じるようでは使い勝手が非常に悪くなってしまいます。また見た目に美しくなければ利用する人が不快感を覚えてしまうと言うことも多いため、この点にも十分に注意をすることが必要です。庭を設計する上ではこのようなポイントはユニバーサルデザインの項目には含まれていないため、多くの会社では見落とされがちなポイントとなっていますが、利用する人が不快感を覚える状態であっては本当の意味での快適な環境とは言えません。

庭をデザインするにはこのようなポイントにも十分に配慮し。デザインを行うことが必要です。ユニバーサルデザインは様々な人が快適に利用できる物理的な空間と考えている場合が多いのですが、精神的な部分にも目を向けることが大切です。全体の色合いや視覚的なバランス、そして様々な植物の成長なども十分に予測し、これを総合的にデザインすることが重要なポイントとなっています。この点は見落とされがちなポイントでもあるため、エクステリアを設計する上では注意しなければならないものでもあります。